2017年02月03日

最後の巡回療育

しばらく日本を離れることになったので、保育園に巡回してくださっている作業療法士の先生とも、お会いするのが先日で最後となりました。

区の就学前発達検査の結果や、前回の相談時に勧められた落語の読み聞かせをしたところ面白さをみっちゃんが全く理解できなかったこと、近頃悩んでいることをお伝えすると、
「ADHDの特性が目立たなくなってアスペルガーの特性が濃くなっている」
と、診断されました。

まず、区の発達検査結果について、IQは114(7歳6ヶ月相当)あるが、得意なことと苦手なことの差が大きい、社会性を測るSQは72(4歳9ヶ月相当)、と検査当時の6歳7ヶ月の年齢に比べてかなり低く出ました。

検査結果は、担当の方から結果を教えてもらっただけで、具体的にどんな受け答えからそのような結果になったのかまでは知ることができませんでした。
それを受けて、作業療法士の先生からKIDS乳幼児発達スケールを紹介されました。
子どもの発達のでこぼこを知る目安になります。
検査項目すべてに月齢が当てはめられているので、同い年の標準的な子ならこんなことができるのか、うちの子はこれが苦手なんだな、というのを知ることができます。
こちらは持ち帰りで検査して後日保育園経由で先生に提出することになっています。

次に、私と担任の先生からの悩み相談に答えていただきました。
困っていることに対する先生の回答は以下のようなものでした。

・去年作った絵カードについて、本人がもうできる、知ってる、と言って活用しようとしなくなった。最近はやることを忘れて脱線することが多く、時間内に終わらせられない
→絵カードの内容をマグネットボードに貼り付けるようにし、終わったものを「おしまいポケット」に入れるルールにする。
「おしまいポケット」に入れ忘れている時は、親が絶対に勝手に入れず、「ママが入れる?それとも自分で入れる?」と、毎回必ず確認する。毎回確認することで、聞かれるのが面倒になって自分で入れる習慣がつくようにする。

・最近私(母親)に反抗的でたたいてくることもある。担任の先生や父親のことはたたかない。子ども同士でも嫌なことを言われたりなど、ケンカの時にはたたくことがある。自分が子どもの頃は親をたたくなんてあり得ないことだったが、厳しく是正するべきか。
→母親にしかやらないということは母親への甘えの表れで、社会性の欠如ではない。友達同士でもたたくのはいけないことは理解している。
何か伝えたい時は指示にならないように気を付け、「I(アイ)メッセージ」で、主語を自分にして伝える。
たたかれたら大げさに痛がって泣き真似をしてみる、担任の先生に共犯になってもらって一芝居うつと恐らくやらなくなるだろう。
また、家で母親のことだけたたくなら、「また、あんたは使い分けして!パパのこともたたきなさい!!」と言ってみる。

・劣等感が強く、保育園でのできごとで「〜くんはすごい、〜ができる」「みっちゃんは全然ダメなんだ」と言う。できなかったことを、今度一緒にやってみよう、と誘っても「みっちゃんはできないからいい」と言われ、苦手なことに挑戦させる方法が分からない。
→保育園での出来事については、すぐに担任に事実確認をする。みっちゃんなりに努力したことが必ずあるはずだから担任はそこを褒める。人との比較で優劣をつけさせないようにする。ポジティブに語れる内容を担任から聴き取る。家庭では「〜が楽しめて良かったね」と言う。ポジティブな気持ちになれば、挑戦しようと思えるようになる。


と、まぁ今回も色々と解決していただきました。

総括では、発達は1年遅れた5歳程度で、アスペルガーの特性が濃くなっているということから
・理詰めの子育て(ぼんやり・抽象的な表現、察して、は使わない)
・こども落語の読み聞かせ(面白さが今は理解できなくても、知識としてストックされれば話題の引き出しが増える)
・スケジュールカード(今までの絵カード)復活、おしまいポケットの追加
というアドバイスをいただきました。

そして、小学校入学に向けて強く言われたのが、
「クレーマーにならないと、子どもは守れない」
ということでした。

・授業に集中できないのは通り一遍の退屈な授業しか先生ができないからだ
・先生の指示を理解できないのは、言葉の受け取り方や空気の読めなさ加減を先生が理解していないからだ

と言いなさい、と。苦笑

えーっ言えませんよーって笑ってると、大人の無理解や、画一的な教育で傷付けられるのは子ども、大人たちがが防波堤になって障壁を取り除いてあげないと、この子の才能は花開けない、と言われました。
そして、先生にはクレームを言うだけでなく、理解の手助けになる本を渡すようにと。


先生のご著書。
発達支援の指導方法を書いた、教育者向けの本です。
同じ目線になってもらうためにも、先生にプレゼントするのはいい作戦ですね。


今回も2時間近くにおよぶ長丁場の相談となりました。
これから木村先生の支援のない生活になりますが、困った時は先生にメールしたら、その時だけLINEアカウント作って電話できるようにする、とおっしゃっていただいたので(笑)、マジでやばくなった時はお言葉に甘えようと思います。
今やっている電話相談だけでも結構かかってきているようなので、LINEは危険だから作っていないそうです。

木村先生とお会いした後は
「みっちゃんはいい子」
と心の底から思えるから本当に不思議です。


<関連記事>
謎は全て解けた!個別療育での悶々がスッキリ!!(2016.10)


区の支援所でも勧められたこの本は買って持っていきます。


101話もあれば、1つくらいお気に入りが見つかるかも?!
みっちゃんはお話の本当の面白さは理解できてないものの「寿限無寿限無…」は暗記してしまいました。




posted by youzi at 06:37 | Comment(2) | 療育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2016年10月26日

謎は全て解けた!個別療育での悶々がスッキリ!!

以前、9月の個別療育(言語)で課題に対して「意味がわかりません」を連発したみっちゃん。

その時の療育の様子はこちら:やっぱりへこむ・・・個別療育

支援センターの先生にも「なぜ意味を理解できなかったのか分からない」と言われ、日頃のみっちゃんとの意思疎通もうまくいかないことが度々あって衝突を繰り返しており、解決の糸口をつかみたくて保育園の巡回療育でお世話になっている木村順 先生に電話攻撃をすることを決意しました。

質問したい内容はあらかじめメールで送っておき、電話で解説してもらうため、メール送信数日後に電話。
先生は電話に出て下さるも、今日は難しい、ということが2.3度続きました。
今回はそれでも諦められず、めげずに電話をかけ、運動会の2日前にかけた電話で、メールから読み取れるキーワードだけ伝えます、ということでほんの数分だけお話ししました。

その時の内容がこちらに少し書いてあります: 特性の理解が深まったら、運動会も楽しめました

そして、そのお電話の4日後、やっとこさゆっくりお話しする機会をいただき、電話で1時間半ほどかけて謎を解き明かして下さり、今後の手立てをアドバイスいただきました。

さて、ではみっちゃんの「意味わかりません」の謎を解き明かしましょう。

謎1:答えられない課題と的確に答えられる課題の違いは一体何?
課題1.もしものおはなし
答えられない問題:
(1)もしも、持っていたコップの水をこぼしてしまったら、どうする?
  →み「こぼしたことないからわからない」
(2)もしも、寒い時にはどうする?
  →み「わからない」
答えられる問題:
(3)もしも、おうちが火事になったら、どうする?
  →み「電話をして消防車を呼ぶ、火事のところから逃げる」
(4)もしも、先生がみっちゃんにだけ折り紙を配るのをうっかり忘れてたら、どうする?
  →み「わすれてるよ、っていう」

答えられない理由:主語がみっちゃんになってるから

みっちゃんの心理:
(1)今、僕はコップを持っていない/みっちゃんが水こぼすなんてあり得ない→プライドから非現実的な回答に
(2)今、僕は寒くない

こんな風に聞いたら答えられるよ:
(1)物語のお話をします。続きのお話を作ってね。〇〇くんがお水が入ったコップをもっていたけどこぼしてしまいました。〇〇くんは何をしたでしょう?
(2)も(1)と同様

アドバイス通りみっちゃんに問いかけたところ、きちんと答えられました。
これはアスペルガーの、言葉通りにしか意味を理解出来ない(含みを持たせた表現が理解出来ない)、もしくはオリジナルな理解をしてしまう(普通はそういう風には受け取らない)、という中核症状だそうです。


次、いってみましょう!

謎2:絶対知ってるはずなのに、なぜ答えられない?!
課題2.なかまさがし(1)(2)、単語からの連想(3)
意味がわからないと答えた問題:
(1)水の中に住むいきものをおしえて?
(2)くだものには、何がある?
(3)病院はどんなところ?

答えられない理由:単語からイメージするものが先生の意図と異なるから

みっちゃんの心理(頭の中):
(1)住む=おうち、水の中にみっちゃんのおうちみたいな建物はないけど、どうゆうこと?
(2)くだものの中に何か入ってるの?
(3)コンクリートでできていて大きくて、でも大きくない病院もあるし…うーん、なんて答えていいか分からない!

こんな風に聞いたら答えられるよ:
(1)水の中で生まれて、育って死んでいく生き物ってどんな生き物がいる?
(2)くだものには種類がいっぱいあります。どんな種類があるか言ってみて。
(3)病院はどんな時に行くところ?

こちらも、アドバイス通りに尋ねてみたところ、驚くほどたくさん答えてくれました。
同じことを聞いているようで、みっちゃんにとっては全く異なる問いなんですね…

みっちゃんに話をする時、翻訳ソフトにかけてデタラメな訳になるような表現だと通じないんだよ、と教えてもらいました。


謎は解き明かしていただいたので、次は今後の手立てです。

ここでは詳細を割愛しますが、他の症状からみっちゃんには聞く・話すの学習障害もあると木村先生から言われています。
それも含めたアドバイスとなります。

取り組んで欲しいこと:
1.落語に親しんでみる
2.しがみつき抱っこを続ける
3.豚の丸焼き、木登り、アスレチックなど野生的な遊びをする


取り組む理由:
1.アスペルガー特性のある子は面白さが理解出来ないが、ジョーク好きの子の場合、意欲的に覚えようとする場合がある。語彙や言い回しのレパートリーを増やし暗記していくことで感じ取れるようになる
2・3.耳で聞いた情報を映像で流す脳の働き(模倣運動・体操やおゆうぎなど)は霊長類以降の発達。その脳の働きと、しがみつく運動能力は関係しているため(しがみつき動作も霊長類しかできない)、しがみつき抱っこを続けてボティイイメージを作り上げることで、脳みその回転のさせ方も変わり、耳から入った情報をイメージ化して頭の中で流すことができるようになる


今回の相談で、今まで謎に思っていたことがたくさん解決しました。
一時的ではありますか、本当にスッキリ。
しかも、具体的な手立てと、それが必要な理由も丁寧に解説していただき、くすぶっていたモヤモヤが解消されました。
これこそ、本当の支援ですね。
行くたびに不安が増し、その不安は一向に解決してもらえない支援センターって一体なんなんだろう…と思ってしまいます。まだまだ発展途上なんでしょうが、もっと気合い入れて頑張って欲しい、というのが本音です。


日常で謎に思っていたことのうちの1つに、おちゃらけキャラで、オヤジギャクとかが大好きなのに、大阪人としてママの力が発揮できるボケなんかはみっちゃんは全く理解してくれず、「なんで?」と思っていました。
ボケを解説するという屈辱的な行為をしなければいけなかったり、冗談を理解出来ないみっちゃんに本気で怒られたりしています。

落語の本を早速購入して読んでみましたが、納得。全く理解していません(笑・涙…)。以前図書館でも数冊借りたことがありましたが、その時もみっちゃんには全く通じなかったので、それ以来借りていませんでした。
でも、今は10散りばめられた笑いのうち、1つくらいは気がつけたりするので、それでも十分楽しいようで、何日かに1度、「落語読んで」とねだられます。しめしめ。

ママのボケにするどいツッコミを入れてくれる日を夢見て、今後も地道にコツコツ頑張ります。




なんと落語が101話も!
この中でお気に入りの落語がひとつでもできたらいいな、と思っています。


posted by youzi at 22:53 | Comment(0) | 療育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2016年10月12日

特性の理解が深まったら、運動会も楽しめました

いやーっ圧倒的!圧倒的に違う!!

保育園最後の、今年の運動会の感想です。笑

普段みっちゃんしか見ていないので、年長さんってもうそんな動きできるの?!と、同級生のみんなの身体能力のすばらしさに面食らった運動会でした。あはは。

憂鬱だった運動会ですが、運動会直前に療育の相談をしたことで、みっちゃんの新たな特性が分かり、行動・言動の理解が深まりました。
また少し、視界がひらけ、明るい気分で当日を迎えることができました。


運動会では、運動能力の差はあるものの、みっちゃんなりに最後まで全力でやり切っていて、パパもママも大声援を送り、感動をもらいました。

何よりも感動したのは、苦手なことに運動会という場でチャレンジして、最後まで諦めなかったことでした。
無難にできることでやり過ごしたり、一昨年前のように始めから「やらない」姿勢を貫くこともできたわけですが、敢えて成功していないことにチャレンジする姿勢を見せてくれました。
今までのみっちゃんにはあまり見られなかった行動です。
運動会後に話を聞くと、保育園では一所懸命練習をしていたそうで、ママに見せたかったのだと話してくれました。

できないことに保育園で取り組んでいたことも嬉しかったし、運動会本番で、例えできなくても「ママに見せたい!」と思ってチャレンジしてくれたことが本当に嬉しい、と思いました。

みっちゃんは運動会後は充実したとてもいい表情をしていました。
(疲れが出たのか、就寝前にちょびっと蕁麻疹が出ましたが…)


近頃は、個別療育に行ったり、保育園での様子を見たりしてみっちゃんができないことばかりに目が行き勝ちで不安になったり、みっちゃんと会話が成り立ち辛く、意思疎通が難しいので少しストレスを感じていました。

ご参考:やっぱりへこむ・・・個別療育

この悶々とした状態が我慢できなくて、運動会の2日前にお世話になっている作業療法士の木村順 先生にお電話で相談したのでした。



電話の前には、みっちゃんの気になる症状をメールでまとめて送っていました。
電話をした時は先生に時間がなく、メールの内容から考えられることを簡潔に教えていただき、当面の手立てと今後の見通しは後日アドバイスをいただきました(詳細はこちら:謎は全て解けた!個別療育での悶々がスッキリ!!)。

その時に、私が戸惑っているみっちゃんの行動は、「アスペルガー症候群」と「聞く・話すの学習障害」の表れである、ということだけ教えて下さいました。
次回の電話までに私も勉強しておきます、と言ってほんの数分の電話は終わった訳ですが、そこからネットと本でアスペルガーと学習障害について調べたら、なんだかスーッとしたんです。
アスペルガーがどんなものか分かり、最近の「なんで?」が少し解消されたんです。

そしたらなぜか、運動会でのみっちゃんの全ても受け入れられたというか。

いつも木村先生に接すると、急に世界がひらけて、良い方向に回り始めます。
おかげで気分がとても明るくなり、運動会もとても気持ちよく過ごせました。
親が知識を持つことの大切さを実感します。

運動会を家族みんなで楽しむことができて良かった!

今、みっちゃんは運動も含めて色々なことに意欲的なので、引き続き努力している姿勢を応援して、「できた!」を積み重ねられるようフォローしていこうと思います。


<関連記事>
またこの季節が巡ってきた…運動会
療育:3ヶ月で「3歳半→5歳」に急成長



みっちゃんの発達障害が分かって一番初めに読んだ本です。
当初と今とでは、本の内容の吸収が全く違います。読み直して新たな発見がたくさんありました。
発達障害を知るための教科書のような本だと思います。

posted by youzi at 18:00 | Comment(0) | 療育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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